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このページではphpで使えるソート関数についての解説をしています。配列の中身を並び替えるソート関数はいくつかありますが、それらの違いと使い方なんかをまとめています。
ソート関数について
phpで配列に対して使う事ができるソート関数は全部で13種あります。中には滅多に使わないようなものから結構使うものまで色々ありますが、今回はそれらをまとめて解説していきます。
今回、ソートの題材として使う配列は以下の2種類です。
$a = [1,2,3,'a','b','c'];
$b = ['name1'=>'カイオーガ','name2'=>'ラプラス','name3'=>'カメックス'];
一つ目の$aは通常の配列です。二つ目は連想配列です。それぞれに対してソート関数を使っていくとどうなるのかを実際に確かめていきます。
sort
配列を昇順にソートします。基準とするものは値です。小さいものから大きいものへと並び変わります。
rsort
配列を降順にソートします。基準とするものは値です。大きいものから小さいものへと並び変わります。
sortとrsortの注意点
この2つの関数は並び順が変わる時にキーの並び順がリセットされます。例えば$aをrsortした場合、cba321という順番に並び変わります。この時すでにキーがリセットされて新たに割り当てられているので、$a[0]はcが出力されます。
ksort
配列を昇順でソートします。基準とするのはキーです。キーを調べて、小さいものから大きいものへと並び替えます。
krsort
配列を降順でソートします。基準とするのはキーです。キーを調べて、大きいものから小さいものへと並び替えます。
ksortとkrsortの特徴
この2つはsortやrsortとは違い、キーと値の関係を維持します。なのでkrsortで並び替えた$aの0番目を選択すると、1が出力されます。そのため並び替えたあとの順番を使いたい場合は添字をリセットする関数を自作するか、処理を行う必要があります。以下が添字リセットの例です。
$a = [
['カメックス'=>9],
['ラプラス'=>131],
['カイオーガ'=>382]
];
function reno($arr) {
krsort($arr);
$t = [];
foreach ($arr as $val) {
array_push($t,$val);
}
return $t;
}
これは$aにある3つの要素(ポケモン名=>図鑑No.)を、krsortで並び替えた上で添字をリセットする関数の例です。やってる事の順番としては以下の通りです。
- 関数の引数で配列(連想配列)を受け付ける
- krsortで$arrをキーで降順ソートし、空っぽの配列$tを宣言
- foreachで$arrから1つずつ$tへ入れていく
- 全て終わったらreturnで$tを返す
このようになっています。実際に組む場合はいろんなエラーを想定してif文で配列以外を弾くとか色々あると思いますが、超簡単に紹介するとこのようになります。結果を確認するためにvar_dumpで見てみます。
array(3)=>[0]にカイオーガ、[1]にラプラス、[2]にカメックスと並んでいます。確認のために0番目のキーを指定してみます。
添字のリセットと、出力の確認までできました。
shuffle
この関数は配列内のアイテムをランダムに並び替えます。基準とするのは値です。そしてこれは添字が全てリセットされ、ランダムに並んだあとで自動で添字が付与されます。
今回の例では1から6までが入っている通常の配列に対してshuffleを行いました。結果はランダムなので実行するたびに変わるんですが、今回は2,1,6,4,5,3の順番に並び変わりました。
まとめ
配列に対してソートする時に出番の多い5つについての解説でした。それぞれ値を元に並び替えるのか、キーを元に並び替えるのかで結果が変わるので当然ながら用途も変わってきます。特にksortとkrsortは添字のリセットが無いので変更後に添字もリセットして使いたい場合は関数を自作する必要があります。それぞれ適したものを使っていきましょう。
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