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このページではphpのループにループを入れる書き方の解説をしています。普通のループ処理なら書けるけど、ネストループになると意味不明という方向けの解説記事です。
基本的なループのおさらい
ループにループを入れるというのはそのままの通りなんですが、実際に考え出すと少しややこしいと思います。まずは基本的なループの一覧から。
$a = 5;
for ($i=0;$i==$a;$i++){
echo $i;
}
基本的なforループの書き方です。これは「$iを1ずつ加算して$aと同じ値になるまで繰り返し。処理内容は$iを出力する。」と言うものです。実行結果は012345となります。
$x = 0;
$z = 10;
while ($x<=$z){
echo $x;
$x++;
}
これはシンプルなwhileループです。「$xと$zを比較して、$xが$zより小さければ$xを出力して$x++の処理を行う」と言うものです。
今回はこの2つを中心にループのネスト処理を解説していきます。
最初に考える事
まずループのネスト構造を作る上で最初に考えることは「一番大きな事を解決する方法」ですね。例えば道順であったり、キャラクターを動かして出口まで辿り着くだったり。ケースはさまざまですが、まず考える事は一番大きな事をどうやって解決するかです。
今回は簡単に迷路脱出にします。ただしあまり複雑な迷路ではなく、シンプルなものにします。直線で進んだら勝手に出口に辿り着くレベルで良いです。この際のループ処理の書き方は以下の通りになります。
while(現在位置<=出口) {
前に進む;
}
自然言語で書くとこのようになります。実際には現在地や出口、前に進むと言ったものは全てユーザー定義関数として事前に作成しておくものですが、今回の趣旨ではないので省略します。
途中でアイテムを規定数だけ拾ってゴールしなければならない場合、アイテムを規定数だけ拾う必要があります。ただしそれ以上拾う必要は無いので、規定数だけ拾う処理を書きます。
$アイテム = 0;
while($アイテム<=規定数){
アイテムを拾う;
$アイテム++;
}
これでアイテムを拾うたびに$アイテム変数に1増えていき、規定数に到達したらアイテムを拾うのを辞めます。この2つのループを合体させると以下のようになります。
$アイテム = 0;
while(現在位置<=出口) {
前に進む;
while($アイテム<=規定数){
アイテムを拾う;
$アイテム++;
}
}
まず一番最初に使う変数を宣言します。ここで宣言しないとループのたびに0を宣言して1加算して再び0を宣言という無限ループに陥ります。そして一番大きな目標である「出口を目指す」ループを書きます。そしてその中で行う処理である「アイテムを規定数拾う」ループを書きます。
このように大きなループの中に小さなループを入れる事でスムーズに処理をさせる事ができます。実際には上のような処理を書くと「1歩進む→アイテムを5規定数まで集める→1歩進む」のような挙動になるのでif文で「アイテムがある場合かつアイテム所持数が規定数以下なら」という条件を設定する必要があったりします。
まとめ
ループの中にループを入れる書き方はいくつかの場面でコードを書く量を減らす役割を果たしてくれます。phpに限らず他言語でも使える手法なので考え方や扱い方に慣れておきましょう。
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