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このページではphpのforループの使い方解説をしています。基本的な使い方と実際の使い方の紹介を掲載しています。
forループ
forループ処理は予め処理回数がわかっている場合に、その回数分の処理をさせる機能を持っています。回数が不明な場合や、条件がtrueの場合ずっと処理させるという簡単な方を使いたい場合はwhile文を使います。
forループの書き方は以下の通りです。
for(式1;式2;式3) {
処理内容
}
forループは基本的には式を3つ使い、ループ回数やループ終了条件などを決定します。
式1はforループで使う変数などの宣言になります。forループに限らず、変化する事がない一定の値かつその時だけ使うのであれば変数に入れて繰り返し呼び出す方が処理時間が早いです。大抵は$iを使いますが、これは他のプログラミング言語でも似たような感じです。必ず$iでなければならないというわけでもないので好きな名前の変数を宣言しましょう。
式2は終了条件になります。$i<10と書けば$iが10になるまでループを実行しますが、$iが10になった時点でループを終了させます。$i<=10と書けば$iが10になるまでループを実行します。この辺りは比較演算子を参考にしてください。
式3は式1で宣言した変数に対して行う処理を書くところになります。多くの場合はインクリメントで1加算とするケースが多いです。
ここまでの式を実際に書くと以下のようになります。
for($i=0;$i<10;$i++){
処理内容
}
式1が変数の宣言で、$i=0としました。$iに0を入れる事で、ループの開始と同時に$iを宣言しつつ0を代入します。そして式2の終了条件では$i<10としました。これで「$iが10になるまで処理を実行」になります。式3では$i++として、1回のループ処理が終わるごとに$iを1加算する式にしました。
仮に処理内容を$iの出力にする場合は以下のようになります。
実際にどう言う処理が行われたのかを書くと
- $iに0を代入し、$iを出力して$iに1加算する($i++)
- ループの先頭に戻り式2を評価し、$iが1なので再び$i出力の処理を行い、$iに1加算する($i++)
- ループの先頭に戻り式2を評価。$iが2なので再び$i出力の処理を行い、$iに1加算する($i++)
これが$iが10に到達するまで行われます。
複数の変数を使う
式1で複数の変数を使うには,(カンマ)で区切ればOKです。この時にある配列などの個数を変数に入れておけば、処理を早く行う事ができます。
配列($a)に値を10個入れて、その配列内のアイテム数をcount関数で取得してそのまま出力した上の方法と、一度変数に入れてそれを繰り返し呼び出す下のパターンの処理速度の違いは以下の通りです。
10行目がちょうど上下を分ける部分になります。上が10を10回表示するためにcount()で個数をその都度取得しているため処理時間が下のパターンよりも長い事がわかります。
終了条件を複数設定する
式2に複数の終了条件を設定することもできます。式1と同様に,(カンマ)で区切る事で複数の式を設定できますが、最終的には最後の式の結果をもとに判断します。なので途中で終了させたい場合はif文とbreakを組み合わせるのが安定かなと思います。
breakで途中終了させる
forループは基本的には指定回数行わせるのが多いですが、途中で終了させたいケースもあります。そんな時は値をもとに判断してbreakでループから抜けるのが一番です。値をもとに判断するにはif文を使います。以下は$i=1からスタートして、10まで順番に表示するというforループです。
式2が省略されているため、これは無限ループになります。しかし中にあるif文の条件が$i>10ということで$iが11になったら中のbreakが実行されるようになっています。実際の表示結果も10までなので、ちゃんとbreakが機能している事がわかります。
functionと併用したforループ
ここからはおまけです。functionと併用したforループの使い方例を紹介します。functionの引数にループの回数やスタート回数などを渡せば2つの引数だけでループ処理を行わせる事ができます。
まとめ
forループは式を3つも設定しなくてはならない反面、whileよりも無限ループに陥る危険性は低いです。どちらを使うかは好みと言えば好みではありますが、式を設定せずにより簡単に処理を書きたい場合にwhileを使うっていう選択肢もありだと思います。
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